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BtoB戦略

相見積もりの取り方と断り方

著者 Jahangir Alam · 2026年9月9日 · 約8分で読めます

相見積もりとは、同じ条件を複数の会社に提示して見積を取り、比べたうえで発注先を決めることです。日本のBtoBでは広く行われている手続きであり、多くの場合は失礼にあたりません。むしろ、社内で発注の妥当性を説明するために必要な手続きとして求められることのほうが一般的です。問題になるのは相見積もりを取ること自体ではなく、依頼の仕方と、選ばなかった会社への断り方です。

この記事では、相見積もりが失礼と受け取られる場合とそうでない場合、依頼する側の作法、断り方の具体的な文例、そして見積を出す側がどう備えるかを扱います。

相見積もりとは

相見積もり(あいみつもり、略して「あいみつ」)とは、同じ仕様・数量・納期の条件を複数の取引先に提示し、それぞれから見積を取って比較することです。「合見積もり」と書かれることもあります。

目的は単に安いところを探すことだけではありません。

  • 価格の妥当性を確かめる。 一社だけの見積では、その金額が相場に見合っているかを判断できません。
  • 社内の決裁を通す。 購買の規程で、一定金額を超える発注には複数社からの見積の取得を義務づけている会社は珍しくありません。担当者は、比較の記録がないと稟議を上げられません。
  • 条件の違いを知る。 納期、保証、支払条件、対応の速さは会社ごとに異なります。金額だけでは見えない差が、比較して初めて分かります。

つまり相見積もりは、値切るための手段というより、発注の判断を説明できるようにするための手続きです。この点を理解しておくと、依頼される側の受け止め方も変わります。

相見積もりは失礼ですか

多くの場合、失礼にはあたりません。 前述のとおり、社内の規程で求められていることが多く、取引先を競わせる意図がなくても手続きとして必要になります。見積を出す側も、相見積もりが行われていることを前提にしていることがほとんどです。

失礼と受け取られるのは、相見積もりを取ること自体ではなく、次のような進め方をした場合です。

  • 相見積もりであることを隠す。 後から他社と比較していたことが分かると、誠実でない印象を与えます。
  • 条件を会社ごとに変える。 数量や納期を伝え分けたまま金額だけを比べるのは、比較として成立していませんし、相手の作業を無駄にします。
  • 他社の金額をそのまま伝えて値下げを迫る。 相見積もりが価格交渉の道具として使われると、取引関係そのものが消耗します。
  • 結果を伝えない。 見積の作成には時間がかかっています。連絡がないまま終わることが、最も印象を損ないます。

逆に言えば、相見積もりであることを最初に伝え、条件を揃え、結果を必ず返す。この三つを守れば、相見積もりが関係を損なうことはほとんどありません。

依頼する側の作法

見積を依頼するとき、次のことを伝えておくと、相手も出しやすくなります。

  • 相見積もりであることを明示する。 「複数社にお願いしております」と一言添えるだけで十分です。隠すより、はるかに印象がよくなります。
  • 条件を書面で揃える。 品目、数量、仕様、納品先、希望納期、支払条件です。口頭だけで伝えると、会社ごとに前提がずれ、比較できない見積が返ってきます。
  • 回答の期限を伝える。 いつまでに返答が必要かが分かれば、相手は優先順位をつけられます。
  • 何で選ぶかを伝える。 価格だけで決めるのか、納期や保証も見るのか。これが分かると、相手は自社の強みを提案に反映できます。
  • 社数は常識の範囲で。 一般には二社から四社程度です。必要以上に多くの会社に依頼すると、見積の作成そのものが相手の負担になります。

断り方

相見積もりで最も気を使うのが、選ばなかった会社への連絡です。要点は三つあります。早く、簡潔に、理由は必要な範囲で。

基本の型

○○株式会社 ご担当者様

お世話になっております。株式会社○○の○○です。

このたびは、○○の件でお見積をいただき、誠にありがとうございました。 社内で検討いたしました結果、今回は他社にお願いすることとなりました。 ご期待に沿えず申し訳ございません。

ご多忙のところご対応いただき、重ねて御礼申し上げます。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

理由を尋ねられた場合

価格で決まったのなら、そう伝えて差し支えありません。ただし他社の金額をそのまま伝えるのは避けてください。 相手の見積は相手の情報であり、それを別の会社に開示することは、自社が同じことをされる立場にもなり得ます。

今回は、ご提示いただいた条件と、納期の面で他社の提案が社内の要件に合致したためです。

今後も付き合いたい相手には

断りの連絡は、次の取引の入口でもあります。

今回は見送りとなりましたが、御社のご提案は社内でも高く評価しておりました。 別件で改めてご相談させていただければ幸いです。

やってはいけないこと

  • 連絡しないまま終える。 最も多く、最も印象を損ないます。
  • 返答を先延ばしにする。 決まった時点で伝えるのが、相手の時間を尊重することになります。
  • 断りの理由を必要以上に詳しく書く。 かえって角が立つことがあります。簡潔で構いません。

見積を出す側の備え

ここまでは依頼する側の話です。自社が見積を出す側なら、相見積もりはほぼ常に起きていると考えて備えるのが現実的です。差がつくのは、次の三つです。

  • 速さ。 比較されている以上、最初に出た見積が検討の基準になります。数日かかる見積は、それだけで不利になります。
  • 比較しやすさ。 明細ごとの単価、数量、納期、有効期限が書かれた見積は、相手が社内で説明しやすく、稟議に載せやすくなります。金額が一行だけの見積は、比較の土俵に上がりません。
  • 記録。 何をいくらで提示したのかが残っていれば、追加の質問にも次回の商談にも同じ数字で応じられます。

Shopifyのストアでこれを整えるなら、見積を依頼から成約まで一つの流れで扱うのが確実です。QuotWayはEFOLIが開発した、Shopify向けのBtoB見積・交渉アプリで、商品ページに「見積を依頼する」ボタンを置いて依頼を受け取り、明細ごとの価格を入れた提案を返し、やり取りを版として記録しながら交渉し、承認された見積をShopifyの下書き注文に変換します。無料のLiteプランでこの流れ全体を試せます。詳細は料金をご覧ください。

見積の応答時間をどう測り、どう縮めるかはBtoBの見積のベンチマークで、明細の作り方は提案を作って送るで扱っています。

よくある質問

相見積もりは何社に依頼するのが適切ですか?

一般には二社から四社程度です。社内の購買規程で最低社数が定められている場合は、それに従ってください。必要以上に多くの会社に依頼すると、見積の作成が相手の負担になるうえ、比較そのものも煩雑になります。条件を揃えて比較できる範囲に収めるのが現実的です。

相見積もりであることは伝えるべきですか?

伝えるべきです。隠す理由はありませんし、後から分かるほうが印象を損ないます。「複数社にお願いしております」と一言添えるだけで十分で、それにより相手も条件や納期の前提を確認しやすくなります。

断りの連絡はメールでよいですか?

多くの場合、メールで問題ありません。取引の規模が大きい場合や、長く付き合いのある相手の場合は、電話を添えると丁寧です。重要なのは手段よりも、決まった時点で速やかに伝えることです。

断るときに他社の金額を伝えてもよいですか?

避けてください。相手の見積はその会社の情報であり、それを別の会社に開示することは商慣習として適切ではありません。価格が理由であれば、金額を明かさずに「条件面で他社の提案が社内の要件に合致した」と伝えれば足ります。

見積を出す側として、相見積もりにどう備えればよいですか?

速く出すこと、比較しやすい明細で出すこと、そして提示した内容を記録に残すことです。比較されている前提では、最初に出た見積が検討の基準になり、明細の分かれた見積は相手が社内で説明しやすくなります。Shopifyのストアなら、依頼の受け取りから提案、交渉、注文への変換までを一つの流れで扱える見積アプリを使うと、この三つを同時に満たせます。

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